弁護士業務
ご報告が遅くなりましたが、私も関与している武富士役員責任追及訴訟の続報です。 去る7月6日、広島高等裁判所岡山支部において、武富士役員責任追及訴訟の控訴審第1回口頭弁論期日が開かれました。 双方より主張立証が行われ、口頭弁論終結となりました。 …
最近気づいたんですけど、控訴理由書の起案ってもの凄くストレスフルじゃないですか?(すいません業界内輪ネタです) 控訴理由書を起案するためには敗訴した原判決を何度も読まなくちゃいけないですよね。 それだけでもストレスフルなのに、原判決への反論…
弊事務所では交通事故案件の取扱いが多数あるので、交通事故関係の書籍には常にアンテナを張っています。 先日、法曹会から 簡易裁判所における交通事故損害賠償訴訟事件の審理・判決に関する研究 という本が出版されましたので、早速購入しました。 法曹会…
引き続き、東京地裁平成27年9月18日判決のご紹介。 今回は、争点3【交際と損害との因果関係】についての判示。 本件では、結局のところ、運営がグループを解散させたことで損害が発生しているので、グループを解散させる必要性・合理性があったのかという点…
引き続き、東京地裁平成27年9月18日判決のご紹介。 今回は、争点2【損害の有無及び額】についての判示。 損害について、原告(運営)は、二つのものを主張しました(一般の方向けに少し説明しますと、損害賠償請求をする場合、裁判所は勝手に損害を算定して…
それでは、判決内容のご紹介。 東京地裁平成27年9月18日判決です。 なお、判示内容は、完全な引用ではありません(分かり易くするため若干修正をしています)ので、あらかじめご了承ください。 まず、争点1【被告(アイドル)の債務不履行責任及び不法行為…
ちょっと前に届いた判例時報に面白い裁判例が掲載されていたのでご紹介。 【芸能プロダクションに所属していた女性アイドルが男性ファンと交際することは不法行為に当たるか】 ということが正面から問われた事例です。 ちょっと前にニュースにもなっていまし…
岡山での武富士役員責任追及訴訟についてですが、 第一審判決は残念ながら全面敗訴でした。 弁論終結から判決言渡しまで半年という異例の事件でしたが、 裁判所の判断が示された部分は、わずか4~5ページの薄っぺら~い判決でした。 おそらく裁判官のPC…
前のシリーズも全巻揃っているので買おうかどうか迷ったのですが、 買ってしまいました。 交通事故外傷と後遺障害 全322大辞典 です。 著者は宮尾一郎さん。 交通事故を扱っている弁護士であれば、誰でもお名前は知っているはずの人です(なお、著作の内容に…
最近、新しく雑誌を購読し始めました。 季刊 事業再生と債権管理 です。 おっ、法律家らしい! そうです、このブログはランチブログではないんですよ~ 倒産関係の事件を多数取り扱っている弁護士の方からすると、 今さらかよ! と言われてしまうかもしれま…
珍しく法律実務ネタ。「ランチブログ」と呼ばれて久しい当ブログですが、ブログ村に参加している他の弁護士さんの法律ネタの多さには頭が下がります。普段から法律の事しか頭にないのかと勘ぐってしまうほど。見習って、たまには弁護士らしい記事もアップし…
旧法親族相続戸籍の基礎知識 作者: 大里知彦 出版社/メーカー: テイハン 発売日: 1999/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 旧民法の親族法・相続法のお勉強。弁護士として業務を行っていく中で、たま~にお目にかかるのが旧民法による相続。戦…
私が主要メンバーとして関与している武富士役員責任追及訴訟ですが、本日、ようやく第一審が弁論終結となりました。事件番号の年度が「平成23年」となっているので、提訴から4年半以上が経過していることになります。原告側が本日陳述した最終準備書面は…
ハッピーな形で依頼案件が終了した依頼者さんから贈り物をいただきました!職業柄、贈り物をいただく機会も多いのですが、やはりハッピーな解決になった後にいただく贈り物は至高です。この仕事をしていて一番つらいのは、法律専門家の目から見てかなりハッ…
つい先日、注釈民法の新刊について触れた記憶があるのですが(→注釈民法!)立て続けに新刊が出版されました。 新版注釈民法(9) 物権(4) 改訂版 -- 抵当権・仮登記担保・譲渡担保・他 第369~398条の22 (有斐閣コンメンタール) 作者: 柚木馨,高木多喜男 出版…
先日、霞が関の弁護士会館で開催された 全国消費者問題委員会委員長会議に参加してきました。私は現在、岡山弁護士会の消費者被害救済センター運営委員会という委員会の委員長を務めておりますので、会務の一環としての参加です。日弁連や全国の消費者問題委…
新版注釈民法(4) 総則(4) -- 法律行為(2) 第99?137条 (有斐閣コンメンタール) 作者: 於保不二雄,奥田昌道 出版社/メーカー: 有斐閣 発売日: 2015/06/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 注釈民法の新刊が届きました!一般の方にはご縁の…
書面締切ラッシュのため、更新が滞りがちになっております。今年は「気分転換」でブログを更新しようと思っているのですが、起案に入り込んでしまうと、ついつい気分転換すら億劫になってしまうんですよね。本当は良くないと思います。喫煙していた時代は、…
岡山大学では、毎年「法実務入門」という講義が行われています。岡山弁護士会所属の弁護士が2コマずつ担当するのですが、某準教授さんからのお誘いで、今年は私も担当させていただきました。何をテーマにしても良いと言われたので、何をお話すべきか悩んだ…
先日、依頼者さんからいただいたものです。「たねや」の「ふくみ天平(てんびん)」。名菓です。多くの弁護士が同じだと思いますが、こういったお心遣いは本当にうれしいです。お菓子がうれしいのではなく、依頼者さんから信頼をいただけたという、その気持…
皆さま、新年あけましておめでとうございます。にしがわ綜合法律事務所は、本日より通常どおり営業を開始いたしました!本年も引き続き、ご依頼いただいている全ての案件について真摯に取り組み、よりよいリーガルサービスの提供をするべく、所員一同、一丸…
年末、インフルエンザになってしまいました。。おかげで自宅軟禁生活を強いられ、最後の数日で片付けようと思っていた仕事が終わらず。。手元に担当事件の記録がないと、本当に何もできないんですよね。一方で、自宅に居ながらでも、例えば、顧問先から急遽…
待ちに待った(というのはウソですが…)実務書が届きました。どどーん。旧版が出版されたとき、「後でいいや」とたかをくくってる内に絶版になってしまって、後悔していたんです。このたび、めでたく改訂版が発売されたので、早速注文しました。しかし、発売…
さて、裁判所の判断です。(まずは事案のおさらい)鉄道会社である原告が、高齢かつ認知症患者である男性Bが正当な理由なく線路に立ち入り、通過した列車と同人が衝突したことにより列車が遅延するなどして損害を被ったとして、同人の相続人らに対し、監督…
1ヶ月以上前、第20回判例勉強会の記事を書いたのですが、長いこと続きを書くことができずにいました(汗)(おさらい)事案の概要は、「鉄道会社である原告が、高齢かつ認知症患者である男性Bが正当な理由なく線路に立ち入り、通過した列車と同人が衝突…
およそ2ヶ月前、第20回目の判例勉強会がありました。今ごろ何を言ってるんだ?!とのツッコミは無しの方向でお願いします。勉強会で検討された判例は、社会の耳目を集めた事案です。事案の概要は、「鉄道会社である原告が、高齢かつ認知症患者である男性…
皆様、明けましておめでとうございます。にしがわ綜合法律事務所は、本日より通常どおり業務を開始いたしました。また、本年より待望の女性弁護士が加入いたしました。本年も時間に余裕があるときには随時ブログを更新していきますので、何卒よろしくお願い…
次に取り上げられたのは、請負人破産のケースにおいて、当事者間に違約金条項の定めがあった場合に、当該条項を破産法53条1項により解除した破産管財人に対して主張することができるかが問題となった判例です。この事例では、①請負人が請負人解除条項(注…
次に取り上げられた判例は、東京地裁平成21年1月16日判決。事例は、賃借人破産の場合において、破産管財人が破産法53条1項に基づいて賃貸借契約を解除した上、賃貸人に対して敷金返還請求をしたところ、違約金請求権との相殺が主張されたというもの…
先日、弊事務所が主催している恒例の判例勉強会がありました。今回の発表者は、当ブログの愛読者でもあるY先生でした。今回取り上げられた判例は、いずれも「破産法53条1項に基づく解除と違約金条項」に関連する判例でした。まず、一つ目の事例は、簡単…