岡弁(岡山県倉敷市の弁護士)ブログ

岡山県倉敷市で法律事務所を経営する弁護士(若手→中堅)が日々の雑感をつぶやきます。紛らわしいですが岡山弁護士会の公式ブログではありませんのでご了解ください(笑)

オンブズマン大賞!

昨年度、岡山市の包括外部監査を担当させていただいたことは当ブログでも既報のとおり。

全く経験のないことであったため、報告書を提出した後も客観的に見て質が大丈夫であったか不安に思っていたところ、なんとオンブズマン大賞を受賞したとの知らせが。

 

包括外部監査については、全国市民オンブズマン連絡会議というオンブズマンの皆さまによる民間団体が毎年全国各地(都道府県、政令指定都市中核市など)全ての包括外部監査結果報告書を確認し評価した上で、「包括外部監査の通信簿」というものを公表している(通称、イエローブック)。

オンブズマン大賞というのは、そのような厳しい目を持った団体により、昨年度全国で実施された130件以上の包括外部監査の中で最優秀と認定されたということを意味するもので、非常に栄誉ある賞と思っている。

選評の中では「この質・量のレベルで行われた監査は稀であり、テーマを問わず全国の模範とするに足るし、指定管理に関する後発の監査の模範となるもの」という最大級の褒め言葉を頂戴し、正直言って全く望外のことであった。

実は、報告書を作成する際、指定管理者制度の運用について悩みを持つ人がこの報告書を読んだ際に何らかヒントを得られるようなもの、この報告書を読めば指定管理者制度というものの全体像が見えてくるものというコンセプトを密かに持っていたので、そういう意味でも非常に嬉しかった。

先週末、オンブズマン全国大会の中で行われたオンライン表彰式で表彰状と盾を授与していただきました。


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ところで、オンライン表彰式の中では、最低の評価を受けた●●県の包括外部監査結果報告書も名指しで紹介されていた。

包括外部監査の場合、包括外部監査人が改善すべきと考えた点について、「指摘」あるいは「意見」として提示することになっているのだが、昨年度の●●県の報告書では、指摘が0件、意見が6件、総ページ数が18ページということで、議論の余地なく最低評価になったとのことである。

(ちなみに、当職が提出した報告書では、指摘113件、意見627件、総ページ数631ページとなっているが、これは通例から見て少々やり過ぎた感は無きにしも非ず。)

●●県の住民でない当職には直接は関係のない話ではあるけれど、もし自分が納税者だったら怒るよこれは。

このような監査報告がなされるようだと、せっかくの包括外部監査という制度を危険に晒しかねないのでは。

ここまで行くと逆に発注者(自治体)の責任も問われることになるのではないだろうか(成果物の検査・検収は発注者の大事な仕事という意味で)。

後続の包括外部監査で「過年度の包括外部監査委託契約に関する事務の執行」がテーマになっちゃったりして笑

 

ところで、当地の地元新聞でもオンブズマン大賞の件は報道されていたのだが、見出しが「岡山市が最優秀」となっていて、包括外部監査という制度をご存じない読者からすると、一見、岡山市の行財政活動が「最優秀」との評価を受けたもののように見える。

たしかに、包括外部監査は自治体が監査人に対して発注するものであるから、広い意味では行財政活動の一つではあるけれど、なんだかなあ。。。

記事の内容も、監査結果の内容についてはテーマ以外のことが書いてないし。

 

後半は愚痴っぽくなってしまいましたが、ひとまずご報告でした。

 

 

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