岡弁(岡山県倉敷市の弁護士)ブログ

岡山県倉敷市で法律事務所を経営する弁護士(若手→中堅)が日々の雑感をつぶやきます。紛らわしいですが岡山弁護士会の公式ブログではありませんのでご了解ください(笑)

2013-01-01から1年間の記事一覧

山本博文著「歴史をつかむ技法」を読みました。

歴史をつかむ技法 (新潮新書)/新潮社山本博文さんの「歴史をつかむ技法」を読みました。歴史を勉強する際、時代時代に応じてその時代に底流する大きな流れ(著者は「時代的な動因(要因)」と表現されています)をつかむことで、歴史の流れを自然なものとし…

一坂太郎著「司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実像」を読みました。

司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰・龍馬・晋作の実像 (集英社新書) 作者: 一坂太郎 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2013/09/13 メディア: 新書 この商品を含むブログ (11件) を見る 一坂太郎さんの「司馬遼太郎が描かなかった幕末 松陰、龍馬、晋作の実…

史上最高の描写音楽~ショスタコーヴィチの交響曲第11番

ショスタコーヴィチ : 交響曲 第11番「1905年」/BMGインターナショナル今日ご紹介するのは、ショスタコーヴィチの交響曲第11番。ショスタコーヴィチは一般的に「ショス」(まれに「タコ」)と略します。ショスタコーヴィチの交響曲第11番は「ショス11…

井上慶雪著「本能寺の変 秀吉の陰謀」を読みました。

本能寺の変 秀吉の陰謀/祥伝社ここのところ「清須会議」の流れで本能寺の変がらみの本を色々と読んでいます。タイトルからも判るとおり、この本の中で著者は本能寺の変が秀吉の陰謀であること(光秀冤罪説)を主張しています。しかし!!!!驚いたことに、…

映画「清須会議」を観てきました。

久しぶりに映画館で映画を観ました。先日このブログでもご紹介した三谷幸喜さんの「清須会議」です。三谷幸喜監督としては、「ラヂオの時間」、「みんなのいえ」、「THE 有頂天ホテル」、「ザ・マジックアワー」、「ステキな金縛り」に続く第6作となりま…

おすすめ本「秀吉神話をくつがえす」

秀吉神話をくつがえす (講談社現代新書)/講談社前回、三谷幸喜さんの「清須会議」をご紹介しました。今回は、同書を読んで、本能寺の変前後、織田政権から豊臣政権へと移行するころの権力構造の変容について興味を持った方向けの本をご紹介します。本能寺の…

三谷幸喜の「清須会議」原作を読みました。

清須会議/幻冬舎三谷幸喜監督の「清須会議」が公開されたということで、原作を読んでみました。去年発売されてすぐに買ったものが長らく「積読」状態でしたので、文庫本が発売されているにもかかわらずハードカバーです。清州会議というのは、歴史ファンにと…

第18回判例勉強会(破産法53条1項に基づく解除と違約金条項)③

次に取り上げられたのは、請負人破産のケースにおいて、当事者間に違約金条項の定めがあった場合に、当該条項を破産法53条1項により解除した破産管財人に対して主張することができるかが問題となった判例です。この事例では、①請負人が請負人解除条項(注…

第18回判例勉強会(破産法53条1項に基づく解除と違約金条項)②

次に取り上げられた判例は、東京地裁平成21年1月16日判決。事例は、賃借人破産の場合において、破産管財人が破産法53条1項に基づいて賃貸借契約を解除した上、賃貸人に対して敷金返還請求をしたところ、違約金請求権との相殺が主張されたというもの…

第18回判例勉強会(破産法53条1項に基づく解除と違約金条項)①

先日、弊事務所が主催している恒例の判例勉強会がありました。今回の発表者は、当ブログの愛読者でもあるY先生でした。今回取り上げられた判例は、いずれも「破産法53条1項に基づく解除と違約金条項」に関連する判例でした。まず、一つ目の事例は、簡単…

アバド/ルツェルンFOのコンサートを視聴しました。

先日、BSプレミアムで今年のルツェルン音楽祭のオーケストラコンサートを放映していました。指揮はクラウディオ・アバド、演奏はルツェルン祝祭管弦楽団。曲目は、ブラームス 悲劇的序曲シェーンベルク グレの歌(抜粋)ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄…

オーケストラを指揮しました。

この土日、高校からのオーケストラ仲間の結婚式に参列するため、東京に行っていました。お相手も同じオーケストラの後輩ということで、二次会でオーケストラ演奏をするということになり、私が指揮をさせていただきました。といっても、ぶっつけ本番というこ…

おすすめ本「魏志倭人伝の謎を解く 三国志から見る邪馬台国」

魏志倭人伝の謎を解く - 三国志から見る邪馬台国 (中公新書)/中央公論新社最近読んで面白かった本。三国志好きにはわりとよく知られているとおり、「魏志倭人伝」という書物は存在しません。陳寿の著した歴史書である「三国志」の「東夷伝・倭人の条」が便宜…

第16回判例勉強会②~人傷社による自賠責保険からの回収と損益相殺

(①に続いて)二つ目の判例は、東京地裁平成21年12月22日。(やや専門的な話になります)人身傷害補償保険というのは、簡単に言うと、被害者の過失に関係なくケガの程度に応じた一定額の保険金が支払われるという損害保険です。最高裁は、人身傷害補償…

第16回判例勉強会①~破産申立代理人の財産散逸防止義務

先週の金曜日は事務所主催の判例勉強会でした。今回取り上げられた判例は二つ。一つ目は、東京地裁平成25年2月6日判決。破産申立てを受任した弁護士の財産散逸防止義務が問題となった事例です。破産申立てをしようと考えている方の中には、(当然と言え…

おすすめ本「風雲児たち 幕末編」

風雲児たち 幕末編1 (SPコミックス)/リイド社今日ご紹介するのは、みなもと太郎氏による「風雲児たち 幕末編」です。物語はペリー来航の少し前から始まります。コミック版は現在のところ22巻まで刊行されていますが、ようやく桜田門外の変が終わったところ…

チューター勉強会で講師をしました。

以前ブログで取り上げたこともありますが、私は現在弁護士1年生の方々のチューターをしています。昨日は、チューター弁護士と1年生弁護士との勉強会の日でした。勉強会のお題をどうするかについては、基本的に1年生弁護士の担当者に委ねられているのです…

第15回判例勉強会

昨日は定例の判例勉強会でした。早いものでもう15回目となりました。昨日のテーマは、近時最高裁判例が出された「賃料債権の差押えの効力発生後に賃貸借契約がその目的物の賃借人への譲渡により終了した場合において、その後に支払期の到来する賃料債権を…

星亮一著「会津落城 戊辰戦争最大の悲劇」を読みました。

会津落城―戊辰戦争最大の悲劇 (中公新書)/中央公論新社「八重の桜」副読書シリーズ。(八重の桜で)ついに戊辰戦争が始まってしまいました。胸が苦しくて、「もう見ちゃいられん!」って感じで見ています。昨日の回では、鳥羽伏見の戦いが終了し、慶喜が容保…

星亮一著「敗者の維新史 会津藩士荒川勝茂の日記」を読みました。

大河ドラマ「八重の桜」は、いよいよ前半のクライマックスを迎えようとしていますね。会津藩士の末裔である私は、毎回毎回、テーマ音楽冒頭のストリングスを聴くだけで胸が締め付けられる思いをしています。今回ご紹介する一冊は、会津藩士であった荒川勝茂…

倒産事件実務協議会に参加してきました。

昨日の夜は、岡山地裁の倒産部が主催している倒産事件実務協議会に参加してきました。この協議会は、岡山地裁の倒産部に所属している裁判官・書記官と岡山弁護士会所属の弁護士が集まって、倒産事件の実務的な運用について協議する場として3ヶ月に1回程度…

吉川英治「三国志」再読中。

三国志(一) 桃園の巻 (新潮文庫)/新潮社新潮文庫で再販されたのを機に再読しています。初めて読んだのは中学生のときでしたが、言葉が難しすぎてチンプンカンプン。一度目の挑戦は途中で挫折したように思います。二度目に読んだのはたしか高校生1年生のとき…

ファジアーノ好調。

昨日は、同期の弁護士に誘われて、仕事の後にファジアーノ岡山の試合を観戦してきました。結果は引き分け。1点リードの後半40分くらいで追いつかれてしまいました。あの内容では仕方ないですね。引き分けで御の字です。でも今季は9試合消化して未だ無敗…

岡山法曹稲門三田会が開催されました。

日に日に春の接近を感じる今日この頃です。先週の金曜日、岡山法曹稲門三田会に参加してきました。以前もこのブログでご紹介したことがあったかと思いますが、稲門会は早稲田出身者による、三田会は慶應義塾出身者による親睦団体です。懇親会への参加は任意…

新入会員のチューターとして

春のような陽気の岡山です。昨日は、新入会員のチューターとして、初めての勉強会に参加してきました。2ヶ月に1回程度のペースで、新入会員の皆さんと一緒に様々なことを勉強する会です(要は、新人さんのお勉強のお手伝いです)。昨日は、チューターの大…

「ある明治人の記録 会津人柴五郎の遺書」を読みました。

ある明治人の記録―会津人柴五郎の遺書 (中公新書 (252))/中央公論新社気付いたら2ヶ月以上もブログを更新していませんでした。新年明けましておめでとうございます(汗)今さら過ぎてシャレにもなりませんが。。。ご存知のとおり、今年の大河ドラマ「八重の…