おすすめ本「秀吉神話をくつがえす」
秀吉神話をくつがえす (講談社現代新書)/講談社
前回、三谷幸喜さんの「清須会議」をご紹介しました。
今回は、同書を読んで、本能寺の変前後、織田政権から豊臣政権へと移行するころの権力構造の変容について興味を持った方向けの本をご紹介します。
本能寺の変で織田信長が討たれた後、羽柴秀吉が明智光秀を討ち、その後、秀吉が天下を統一したことは、多くの方がご存じであると思います。
しかし、秀吉が明智光秀を討ってから天下を統一するまでの間の権力構造については、あまり詳しく知られていません。
ちょっと詳しい方でも、おそらく賤ヶ岳で柴田勝家に勝利し、北ノ庄で柴田を滅ぼし、徳川家康を臣従させ、関白になった、という程度のことは知っていても、その前後の権力構造がどうなっていたのかについて正確に答えられる方は少ないのではないでしょうか。
この本には、そのあたりのことが、わりと分かりやすく書かれていますので、興味のある方は是非読んでみて下さいね。
ところで、秀吉は一般的に「豊臣」氏であると言われていますが、苗字はあくまでも「羽柴」です。「豊臣」という氏(うじ)は、秀吉が太政大臣に叙任した際、源平藤橘と並ぶ氏として新たに創作されたものであり、明治に至るまで「氏」は以上の五つだけのはずです。
そうすると、豊臣秀吉というのは、本来「とよとみ・の・ひでよし」と読むべきであって、「とよとみ・ひでよし」と読むのは間違いだと思われます。
源頼朝は「みなもと・の・よりとも」、平清盛は「たいら・の・きよもり」ですよね。
これ、豆です。
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