アバド/ルツェルンFOのコンサートを視聴しました。
先日、BSプレミアムで今年のルツェルン音楽祭のオーケストラコンサートを放映していました。
指揮はクラウディオ・アバド、演奏はルツェルン祝祭管弦楽団。
曲目は、
ブラームス 悲劇的序曲
シェーンベルク グレの歌(抜粋)
ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
でした。
指揮のクラウディオ・アバドは、以前当ブログでもご紹介したことがありますとおり、私が現役最高と考えている指揮者であります。
また、ルツェルン祝祭管弦楽団は、ルツェルン音楽祭のレジデント・オーケストラとして設立された臨時オーケストラであり、過去にはフルトヴェングラーなども指揮した歴史あるオーケストラです。
クラウディオ・アバドが芸術監督に就任して以降は、アバド子飼のマーラー室内管などのメンバーが主力となっており、極めて演奏レベルの高いオーケストラとして知られています。
私も大注目のオーケストラなのであります。
しかし、今回のコンサート映像を視聴して大変驚きました。
アバドの芸風がさらに変化(進化?)していたためです。
2000年ころにガンの手術をして以降のアバドは、明らかにそれまでの音楽とは異なる、無駄を削ぎ落としたような音楽をするようになっていたように感じられます。
今回の演奏ではさらにその傾向が強まり、変な力みが全くない「純度の高い」音楽へとさらに昇華したように感じました。
まるで、最晩年のギュンター・ヴァントを思わせるような音楽です。
この組み合わせでブルックナーの交響曲第9番をやったらとっても良い演奏をしてくれそうな気がしました。
これを聴いて、私は逆に心配になりました。
大好きな指揮者なのでこのようなことは決して言いたくないのですが、アバドは「もう長くないんじゃないか」ということです。
そうしたところ、視聴後に次の事実を知りました。
①今年、アバドはルツェルン祝祭管と来日する予定になっており、プログラムにはブルックナーの交響曲第9番も含まれていること。
②アバドの健康上の理由により、来日が取りやめになってしまったこと。
(>_<)
心配です。。。
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