岡弁(岡山県倉敷市の弁護士)ブログ

岡山県倉敷市で法律事務所を経営する弁護士(若手→中堅)が日々の雑感をつぶやきます。紛らわしいですが岡山弁護士会の公式ブログではありませんのでご了解ください(笑)

三谷幸喜の「清須会議」原作を読みました。

清須会議/幻冬舎


三谷幸喜監督の「清須会議」が公開されたということで、原作を読んでみました。

去年発売されてすぐに買ったものが長らく「積読」状態でしたので、文庫本が発売されているにもかかわらずハードカバーです。

清州会議というのは、歴史ファンにとっては非常に有名な歴史上の出来事なのですが、織田信長が本能寺で討たれた後、織田家の後継者を決めるために開かれた重臣会議のことです。

柴田勝家が信長の三男である信孝を推挙したのに対し、羽柴秀吉は信忠の嫡子である三坊師(信長の嫡孫)を推挙します。

「すったもんだ」の挙句、秀吉の提案が採択され、三坊師を抱きかかえた秀吉に対して織田家家臣一同が平伏する、というのが時代劇的にはクライマックスとなります。

「すったもんだ」の部分を描いたのが、この「清須会議」というわけです。

内容についてはネタバレとなるのであまり詳しく書きませんが、なかなか面白かったです。
歴史に興味があってそれなりに知識を持っている人でも楽しめると思います。

信長は本能寺の変より前に家督を信忠に譲っていたので、信長の後継者でなく信忠の後継者を選ぶのが清州会議だったという指摘がなされていましたが、これは意外と見過ごしがちなポイントですよね。

信忠の後継者選びということであれば、その嫡子である三坊師が候補者筆頭になるのも当然ですし。

もちろん三谷幸喜作品ということで、随所にコメディー的要素が散りばめてあり、読者を飽きさせることがありません。

形式としては各登場人物によるモノローグや回想のみによって組み立てられており、まるでシェークスピアを読んでいるような感覚です。

映画も見に行ってみようと思います。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村