渡邊大門『関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実』読了。
渡邊大門氏による
関ヶ原の合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実
を読みました。
関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実 (PHP新書)
- 作者: 渡邊大門
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2019/09/14
- メディア: 新書
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著者のいつものスタンスと同様で、一次史料を基本として「関ヶ原合戦の真実」をあぶり出していくというものです。
採り上げられているのは
- 五大老・五奉行制とはどのようなものか
- 石田三成襲撃事件の真実
- 直江状はあったのか
- 小山評定はあったのか
- 井伊直政の「抜け駆け」はあったのか
- 小早川に対する「問鉄砲」はあったのか
- 吉川広家が毛利家を救ったというのは本当か
- 関ヶ原合戦後の徳川家康と豊臣秀頼の関係
といった物語の中で面白おかしく語られるようなエピソードで、一次史料からうかがわれる真実は何かといったところが一般向けに解説されています。
「関ヶ原合戦の真実」について、現在の学界における議論状況をひととおり概観するのにちょうど良い本でした。
最近はこのように歴史学の立場から書かれた一般向けの文献が増えてきていますが、つくづく司馬遼太郎の影響力の大きさを感じますね。
前もブログで触れたことがあるのですが、司馬遼太郎はフィクションの部分をあたかもノンフィクションであるかのように描く「クセ」があるんですよね。
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こんな記事も書いてますので、よろしければどうぞ。
なぜ「人物」に焦点を合わせる必要があるのか、ずっと疑問に思っていて、「歴史的事件」に焦点を合わせた大河ドラマを是非やって欲しいです。