映画「関ヶ原」を観ました。
先日、映画「関ヶ原」を観に行ってきました!
私個人の意見として、司馬遼太郎の「関ヶ原」こそNHKが正面から大河ドラマで取り上げるべき題材であると前々から主張してきました(人物に焦点を当てるのではなく、むしろ歴史的出来事を描くことに焦点を当てるのが良い)。
2~3時間という時間枠のある映画では描き切るのに無理があるのではないか、というのは視聴前から予測してはいました。
「関ヶ原」という題材を扱う上で最も重点を置くべきポイントは、むしろ合戦に至るまでの権謀術数にあるのではないでしょうか。
2時間30分で全てを描ききるための苦肉の策なのかもしれませんが、あえてバッサリとこの点を切り落とすような台本の構成はちょっと方向性を間違っているのではないかな(端的に言えば、史実でない私的な話に時間を割きすぎ)。
「関ヶ原」を映画化するのであれば、むしろ合戦に至るまでの権謀術数を正面から描くのが正攻法だと思います。
まあ、あえて善解するのであれば、色々と大人の事情があるのかもしれませんが…
それと、たまに出るテロップにその都度付される「。」(句点)はいかにも軽薄な感じを受けてしまいましたね。
とは言え、監督が拘ったとプログラムの中でも言っていた合戦シーンはなかなかリアルで迫力がありました(本当にリアルな合戦なのかどうかはもちろん知る由もありませんが…)。
合戦シーンをこれほど気合を入れて撮った映像は、近時珍しいと思います。
合戦シーンを観るだけでも一見の価値ありです。
役者も良かったですね。
いつ見ても本当に巧い役者だな~と思います。
東出くんの小早川秀秋も、ちょうどいい具合の情けなさで、「史実の人物像もああいう感じだったのかもしれない」と思わせるものでした。
というわけで、結論的には一見をオススメしても良い映画だと思っています。