ラトル&ベルリン・フィルの「ラフ2」
Rachmaninov ラフマニノフ / ラフマニノフ:交響曲第2番、ロドリーゴ:アランフェス...
今日はラトル&ベルリン・フィルの「ラフ2」をご紹介します。
と、その前に、、
クラシック音楽愛好家の間には、あえて曲名を省略するという風習があります(たぶん日本全国共通)。
「ラフ2」とは、通常、セルゲイ・ラフマニノフ作曲の交響曲第2番を意味する言葉です。
他にはベト7(ベートーヴェン作曲「交響曲第7番」)、ショス5(ショスタコーヴィチ作曲「交響曲第5番」)、ドヴォ・コン(ドヴォルザーク作曲「チェロ協奏曲」)、ハルサイ(ストラヴィンスキー作曲「春の祭典」)など挙げていけばきりがありません。
それで今回ご紹介のラフ2。
ラフマニノフの音楽は、甘く分かりやすい曲調から「映画音楽」と揶揄されたりもします(実際に何度も映画のBGMにもなっています)が、個人的にはとても好きです。
たしかに、じっくり聴くと「浅い!」と感じることも無くはないですが、それをカバーして余りあるほどに抗し難い魅力があります。
今回ご紹介するラフ2は、ベルリン・フィルと現音楽監督であるサー・サイモン・ラトルのコンビによる映像ですが、おそらくベルリン、・フィルの音楽監督としては初めてこの曲を取り上げたんではないでしょうか?
そして演奏内容ですが、さすがはラトル。理知的に整理された演奏は、とても聴き易い仕上がりとなっております。
その反面、第1楽章なんかは物足りなさを感じる部分もありますが(スヴェトラーノフの「これぞロシア!」的カロリー高め演奏が個人的には好みです)、第3楽章には驚きました。
正直、ここまでいい音楽とは思っていませんでしたね。
いや、いい音楽とは思っていましたが、なんだかここまで味わい深い音楽とは思っていませんでした。
ともすると冗長になりがちなこの楽章が見事に整理されているだけでなく、表情の豊かさも兼ね備えた極上の名演です。ベルリン・フィルの演奏も見事!
というわけで、この映像(録音)の見所・聴き所は、第3楽章です。
映画音楽みたいなクラシック音楽を聴きたい向きにはかなりオススメです。
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