【超オススメ】本郷和人著「承久の乱」読了。
ここ数カ月間の内に読んだ中でもトップクラスに面白かった本をご紹介します。
数多くの一般向け著作も執筆し、現代のスター歴史家の一人といってよい本郷先生ですが、専門は鎌倉時代ということで、満を持して執筆した本のようです(本人曰く、構想20年とのこと)。
「鎌倉武士の権力を巡る闘争の結果としての承久の乱」がテーマとなっており、権力闘争の結果勝ち残った北条義時はなぜ後鳥羽上皇(朝廷)に圧勝したのか、が解き明かされていく内容となっています。
このテーマを論じるに当たって、鎌倉幕府の成り立ちに遡って平易に解説されており、この時代のことをあまりよく知らなかった私みたいな人間にとっては最高の入門書でした。
ところで、再来年の大河ドラマは、三谷幸喜脚本で「鎌倉殿の13人」だそうです。
「13人」というのは、歴史好きの方であればご承知のとおり、頼朝亡き後の合議体に加わっていた御家人の数。
ちょうどこの時期の政治情勢を一般向けに解説したこの本は、最高の副読本の一冊になると思います。
この本のおかげで、再来年の大河ドラマが俄然楽しみになってきました。
渋いけど、とてもいいテーマだと思います。