期待の本格派歴史マンガ「新九郎、奔る!」
現在購読している歴史マンガで最も期待しているのは
新九郎、奔る!
です。
(なお、同じく購読中の「風雲児たち」はもはやレジェンドなので、「期待値が高い」とかいう次元ではありません。)
「新九郎、奔る!」の主人公は、伊勢新九郎。
この名前でピンとくる人はなかなかの歴史通。
後の北条早雲(ただし、生前は「北条姓」を名乗ってはいないらしい)です。
私が子供の頃に読んだ学習まんがなどでは、一介の素浪人から成りあがった戦国大名の扱いだったような気がしますが、近年は、室町幕府で政所執事を務めた伊勢氏の支流で、備中国荏原荘(現井原市)で生まれたという説が通説となっており、このマンガでは、この説を採用しているようです。
(岡山にも縁があったんですね~)
ちなみに、父親の伊勢盛定は、応仁の乱の勃発に深く関わっている室町幕府の大物、伊勢貞親の義弟に当たり、このマンガも応仁の乱前夜から始まっています。
2年くらい前に呉座勇一さんの「応仁の乱」が大ヒットして以降、俄かに室町時代が脚光を浴びていますが、室町時代に興味のある方には自信をもってオススメできるマンガです。
どちらかというと派手さが無くて渋いテーマ設定なのですが、個人的には秀逸だと思っています。
是非、歴史マンガの中でも名作の一つに数えられるようなマンガに育って欲しいですね。
後世必ず評価されるマンガになると思うので、出版社さんにも長い目で見て腰を据えて育てていただきたいです。
中途半端な打切りだけはやめてね。