クラウディオ・アバドのラスト・レコーディング
ブルックナー:交響曲第9番/ユニバーサル ミュージック
久しぶりの音楽ネタです。
今日ご紹介するのは、“伝説の”名指揮者クラウディオ・アバドのラスト・レコーディングです。
曲目は、ブルックナーの交響曲第9番(通称ブル9)。
当ブログではお馴染みの演目です。
昨年9月に、BSプレミアムでアバドのエロイカ(ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」の通称)を観たときから、アバドの死期が近いことを感じ取っていた私ですが(なお、クラウディオ・アバド氏は、2014年1月、世界中の音楽ファンに惜しまれつつ亡くなりました。)、
(詳しくはこちら)
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アバド/ルツェルンFOのコンサートを視聴しました。
巨星墜つ!
そのときから、是非とも聴いてみたかった演目が、このブル9です。
演奏は期待通りの名演。
とにかく無駄なものは全て削ぎ落とされ、まるで人為的なものを感じさせません。
そして、不思議な静けさが全編を支配しています。
芸術とは、本来、人間の創り上げた「人工物」の極致であるはずのもの。
しかし、偉大な芸術は、時として「人為的なもの」の徹底的な排除を求めます。
偉大な芸術の一つの形が「人工的なものを極限まで排除したもの」であるという事実は、人間存在の根幹にかかわる逆説と言えましょう。
何度も何度も繰り返し聴きたい新たな名盤の登場です。
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