読書録「ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論」
先日、東京へ行った際に国立新美術館で開催中の「ヴェネチア・ルネサンスの巨匠たち」という美術展を見に行ったので、帰ってきてから家に積読状態になっていたこの本を手に取ってみました。
【カラー版】ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)/集英社
ヤマザキマリさんについてはご存知の方も多いと思いますが、「テルマエ・ロマエ」の漫画家さんです。
ヤマザキさんは、もともと画家を志してイタリアに留学したのだとか。
そのヤマザキさんが独自の視点でルネサンス美術についてエッセイ風に語ったのがこの本。
備忘録として、この本の中で特に取り上げられている画家を寸評と共に列挙しておきます。
フィリッポ・リッピ…修道士なのに駆け落ち
サンドロ・ボッティチェリ…ラファエロ前派が発掘
ラファエロ・サンティ…若死にした謙虚で偉大なる中庸の人
ミケランジェロ・ブオナローティ…完璧主義者
レオナルド・ダ・ヴィンチ…ルネサンス期最大のマルチ変人
アントネロ・ダ・メッシーナ…大天使ガブリエルのいない「受胎告知」
アンドレア・マンテーニャ…遠近法(とりわけ短縮法)を用いた構図
パオロ・ウッチェロ…遠近法マニア
ヴィットーレ・カルパッチョ…「カルパッチョ」の由来の人
アルブレヒト・デューラー…北方の技法をイタリアにもたらした人
ハンス・ホルバイン…ヘンリー8世肖像画の人
マティアス・グリューネヴァルト…イーゼンハイム祭壇画の人
ピーテル・ブリューゲル…後期北方ルネサンスを代表する「フランドルの巨匠」
なんかルネサンスって面白いですね。
この本の良いところは、ある意味では著者個人の「偏見」に基づいて書かれているところです。
基本的知識を網羅しているような一般的な入門書を読むことも必要でしょうが、著者の偏見が前面に出ている本の方がかえって面白くて頭に残ったりします。
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