勢古浩爾「それでも読書はやめられない」を読みました。
去る筋から「今月は1回しかブログを更新していないではないか。誠に怪しからん!」というお叱りをいただいてしまいましたので、今月の内に慌てて更新します・・・
前々からご紹介しようと思っていた本のご紹介です。読み終えてから少し時間が経っていますが、面白かったので。
勢古浩爾さんの
それでも読書はやめられない 本読みの極意は「守・破・離」にあり
です。
いわゆる「読書論」と言われるジャンルの本で、この本ほど共感した本はいままでありません。
世の中には掃いて捨てるほど「読書家」と言われる人たちがいて、その人たちが書いた読書論的なものは割と好きで読むことがあるのですが、たいていの「読書家」が書いていることは、とてもマネできないものばかり。
読書家たちの読書論では、通常、一般市民には到底読了困難な質量の「名著」が多数紹介され、あたかもこれを読むのは人として当たり前であるかのようなスタンスのものばかりです。
できもしないことを勧められても、それを読まないと人生損している!みたいは心理的圧迫を受けるので、それ自体がストレスに感じるというのは共感できます。
それに引き換え、著者はいわゆる「名著」なんて無理して読まなくていいと断言し、自分が面白いと思うものを好きなように読めばいいというスタンスで、とても好感が持てます。
そうは言っても、著者は世の中で「名著」と言われているものについても色々と読んでおられ、その経験を踏まえてのこの意見なので、最初から何も読まずに言っているのとは違うかもしれませんが・・・。
この本の中で触れられている「読書家たちの読書論」読書論はとても痛快なので、是非一読をおすすめします。
ちなみに、私は著者の影響で北方謙三の「三国志」を読み始めました。
読みたいと思った本をすべて読み切るのは無理そうだということが分かり、人生の残り時間で何を読むのか真剣に考え始めた今日この頃です。