カラヤンのモーツァルト
音楽ネタを楽しみにされている方もたまにいらっしゃるようですので、今日はお気に入りのディスクをご紹介。
カラヤンのモーツァルトと言うと、一般的にはあまり評価しない向きもあるみたいなんですが、晩年に残したK334とK287の二つのディヴェルティメント(Divertiment)の録音は出色の出来です(個人調べ)。
こういった音色を出せるオーケストラはもう無くなってしまいました。
カラヤンは同じ曲を何度も録音しているケースも少なくないのですが、もしこれらの曲のディスクを購入される方は、必ず80年代の晩年の録音を購入されることをオススメします。
若い頃の録音は、独特のレガートなどが悪目立ちして胃もたれするんですよ。
多くの指揮者に感じることですが、晩年になると本当に無駄な力が抜け切って音楽そのものの魅力が最大限引き出されるということがあるのではないでしょうか。
逆に言うと、音楽からそのような印象を受けた場合、その指揮者には死期が近づいていると感じてしまいますけど。
アバドの最晩年なんかは顕著でした。
ところで、「ディヴェルティメント」は、日本語では「嬉遊曲」などと訳されています。
食卓や社交の場でBGM的に演奏される耳に心地良い曲といったところでしょうか。
モーツァルトのディヴェルティメントというと、一般的にはK136が有名ですね。
あ、「K」の意味ですが、モーツァルトの作品番号に使われる「ケッヘル」という記号です。
世界共通です。
同じようなものとして、ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(J.S.Bach)の「BWV」や、ヨーゼフ・ハイドン(J.Haydn)の「Hob」(ホーボーケン)、フランツ・シューベルト(F.Schubert)の「D」(ドイチュ)などが有名ですので、初耳という方は覚えておきましょう(笑)