欅坂46の「サイレントマジョリティー」が凄い。
本日取り上げるのは、欅坂46のサイレントマジョリティー。
女性のデビューシングル歴代初週売上記録を更新し、さらに、公式チャンネルで無料公開されているMVの再生回数は1000万回を超えたそうだ。
秋元康による青臭い歌詞も嫌いじゃないけど、曲が素晴らしい。
特に、サビ直前の変拍子を経ての華麗なる転調は衝撃だった。
主調は、gis-moll(G♯マイナー、嬰ト短調)なのだが、サビでいきなりAs-dur(A♭メジャー、変イ長調)に転調してしまうのだ。
シャープ5個の調からフラット4個の調への大転調である。
(ただし、これを大転調と感じるのは、古典和声を学んだ者だけなのかもしれない。単にコードネームだけで和声を理解している人は、同じG♯としか感じないのかも。)
それにもかかわらず、GisとAsが異名同音のため違和感をあまり感じないようになっている。
しかも、サビの頭が、As-durの「Ⅵ」、コードネームで言うとFマイナーから始まっていて、かつ、メロディーがGisと異名同音のAs(A♭)から始まっているので、たぶん多くの方は転調していることにすら気付かないのではないだろうか。
手法自体はクラシカルなものだが、これほど効果的にハマった例はそれほどないと思う。
サビに関してもう一言付け加えておくと、低音から始まって後半で一気に駆け上がるようなメロディーラインと、シンコペを多用した不規則なリズムがとても新鮮で、これまで聞いたことがないという印象。
アイドルの曲って意外とクラシカルで良いものが多い。
AKB48の「UZA」とか「僕たちは戦わない」などでは、「思いっきりクラシックじゃん!」という技が使われていたりするのだ。
もし機会があったら紹介したい。
このネタだけで一冊書けるかも。
アイドルが日本の音楽界をダメにしたなどとほざいている輩は、おそらく音楽の素養がないか、あるいは、聴きもしないでそんなことを言っている軽薄な人間に違いない。
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