岡弁(岡山県倉敷市の弁護士)ブログ

岡山県倉敷市で法律事務所を経営する弁護士(若手→中堅)が日々の雑感をつぶやきます。紛らわしいですが岡山弁護士会の公式ブログではありませんのでご了解ください(笑)

坪井賢一「これならわかるよ!経済思想史」を読みました。

これならわかるよ!経済思想史/ダイヤモンド社


こちらも最近読んだ本。

資本論」の中で、マルクスアダム・スミス以来の古典派経済学を舌鋒鋭く批判している。

そうなると、まずは古典派経済学についてそれなりに理解できていなければ、マルクスの言い分を正確に理解することができない(と思う)。

というわけで、「資本論」への準備運動として手に取った(このまま準備運動が永久に続きそうだ)。

著者によれば、経済思想の流れは、

 古典派経済学→新古典派経済学

 ケインズ経済学

 マルクス経済学

という三つの主要思想の流れを理解することで分かり易くなるという。

たしかに、そのような視点から経済学の歴史を眺めることにより、経済学の分野における、ある種の「土地勘」のようなものができるのだと思う。

体系的に経済学を勉強した経験のある方からすると、当たり前のことを言っているように見えるかもしれないが、このような当たり前のことをしっかりと書いてくれている教科書というのは案外少ないものである。

ただ、本書はあくまでも「思想史」の方に重点が置かれており、個々の経済学の内容についてちゃんと理解しようと思うと、少し物足りない。

本書をきっかけに、経済思想史をもう少し詳しく勉強してみたくなった。

それともう一つ、本書の特徴として、なぜか「音楽史」について触れているという点が挙げられる。

本書の著者はワセオケ(早稲田大学交響楽団)のOBの方で、同じくワセオケの現役生ないし若いOBへの講義という形式で叙述されているためだ。

最近、世界史を勉強するようになって、あらゆる知識・教養が縦横につながっていることをより強く実感するようになった。



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