津野田興一「やりなおし高校世界史」を読みました。
やりなおし高校世界史―考えるための入試問題8問 (ちくま新書)/筑摩書房
またまた世界史のお勉強で読んだ本。
スタイルとしては、世界史の大学入試問題、それも論述問題を題材に基礎知識のおさらいと解答の検討を行うものである。
だが、「やりなおし高校世界史」という表題は少しミスリードに感じる。
(副題にはしっかりと書いてあるけど)
あくまでも、近ごろ流行の「大学入試問題を題材に教養を身に付けよう」タイプの本である。
また、入試問題をベースにしてその範囲で知識を整理しているに過ぎず、学習範囲もほとんど近代に限定されている。
レベル的にも、しっかりと一通り高校世界史を学び終えた経験のある者が対象と言ってよく、世界史初心者の私には、まだ読むのが早すぎたのかもしれない。
例えば、「シュタイン-ハルデンベルクの改革」とか「タンジマート」などといった用語がスッと思い出せるような方であれば、読んで損はないと思う。
フルーツに「食べごろ」があるように、本にも「読みごろ」というものがある。
「読みごろ」でない本は、いくら良い本であっても得られるものが少ないものだ。
読書日記 ブログランキングへ
にほんブログ村
岡山の弁護士 にしがわ綜合法律事務所の公式ウェブサイトはこちら