年賀状の祝賀文言
先日、土佐高知を訪問した際、土佐藩主山内家の宝物館へ行きました。
すると、山内家へ送られてきた年賀のあいさつ状が色々と展示されておりまして、とても興味深いものでしたので、ご紹介したいと思います。
現代の年賀状のあいさつと言えば、
明けましておめでとうございます
とか
謹んで新年のお慶びを申し上げます
とか
謹賀新年
とかが一般的ですよね。
江戸時代の武士階級はどのような祝詞を書いていたのでしょうか?
まず、赤穂藩主浅野内匠頭長直さんによる祝賀文言。かの有名な浅野内匠頭さんのお祖父さんです。
改年之御慶目出度申納候
(かいねんのぎょけいめでたくもうしおさめそうろう)
次に、幕府旗本神尾宗休元勝さんのもの。
改春之御慶賀重畳目出度申納候
(かいしゅんのごけいがちょうじょうめでたくもうしおさめそうろう)
そして、幕府旗本朝比奈休意良明さん。
改年之御吉慶猶以不可有御際限候
(かいねんのごきっけいなおもってごさいげんあるべからずそうろう)
もう一つだけ。豊前国英彦山座主英彦山五位教有さんのちょっと長めのものをご紹介。
改年之御慶目出度申納候 愈御安全可被成御超歳珍重奉存候
(かいねんのぎょけいめでたくもうしおさめそうろう いよいよごあんぜんごちょうさいなるべくちんちょうぞんじたてまつりそうろう)
他にも色々ありましたが、返書パターン(山内家からの年賀状に対する返書の場合)も一つご紹介します。
岡山藩主松平伊予守綱政さんの場合。
為年甫之慶事早々預嘉章致拝見候
(ねんぽのけいじとしてそうそうかしょうにあずかりはいけんいたしそうろう)
どれも一度使ってみたいフレーズですね!
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