渡邊大門著「信長政権 本能寺の変にその正体を見る」を読みました。
信長政権 ---本能寺の変にその正体を見る (河出ブックス)
- 作者: 渡邊大門
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2013/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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渡邊大門氏による「信長政権 本能寺の変にその正体を見る」を読みました。
本のサブタイトルからもわかるように、「本能寺の変」の真相に焦点を当てた本ですが、本能寺の変関連本にありがちな根拠薄弱の陰謀史観には陥っておらず、「マトモ」な本と言ってよいと思います。
しっかりとした史料批判に基づき、丹念かつ真摯に史料を読み解こうとする著者の一貫した姿勢には好感がもてます。
近時、明智光秀が本能寺の変を起こした動機については、「信長の『四国政策』の転換、そしてこれに伴う(長宗我部家との取次役であった)光秀の織田家中における地位の低下」が有力視されていますが、この本はこれをはっきりと否定しています。
また、本能寺の変の真相解明のため、光秀と同様に信長に対して反旗を翻した、荒木村重や別所長治の例を分析している部分も参考になりました。
本能寺の変についてもっともっと見識を深めたいという読者には、安心してオススメできる良書です。
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