チェリビダッケ/ベルリン・フィルの「ブル7」
Bruckner: Symphony No. 7 [DVD] [Import]/Euroarts
今日ご紹介するのは、
チェリビダッケ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 による
ブルックナーの交響曲第7番、通称「ブル7」です。
クラシック・ファンの皆様は当然ご承知かと思いますが、
チェリビダッケとベルリン・フィルには歴史的な因縁があります。
本当は、フルトヴェングラーの後継としてベルリン・フィルの首席指揮者の座を狙っていたであろう、チェリビダッケ。
しかし、ベルリン・フィルがフルトヴェングラーの後継に選んだのは、おそらくチェリビダッケとは水と油のカラヤンでした。
両者の関係は、永い間冷え切ったものだったでしょう。
この録画は、当時のヴァイツゼッカー大統領の肝いりで、38年ぶりにチェリビダッケがベルリン・フィルの指揮台へ復帰した際のものだそうです。
まさに、一期一会。
まずは、このような素晴らしい映像作品が残されたことに感謝したいと思います。
異様な緊迫感に包まれるホール。
演奏は、緊張感があり過ぎて息がつまりそうです。
指揮者もオーケストラも、普段と勝手が違う中で、一瞬たりとも気を抜ける瞬間がない様子がありありとうかがえます。
たしかに、完成度は手兵ミュンヘン・フィルとの演奏の方が高いかもしれない。
でも、まさに今、共に音楽を創り出そうとしている感じがヒシヒシと伝わってきて、妙に感動的です。
惜しむらくは、両者の邂逅がこの一回で終わってしまったこと。
ブル8とブル9だけでいいから残して欲しかった。。。
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